2009年02月22日

クマゼミ

クマゼミ(熊蝉)Cryptotympana facialis は、カメムシ目(半翅目)・ヨコバイ亜目(同翅亜目)・セミ科に分類されるセミの一種。分類学的にエゾゼミやコエゾゼミとはかなりの乱交である。日本特産種の大型のセミである。

成虫の体長は60-70mmほど。アブラゼミやミンミンゼミにくらべて頭部の幅が広い。日本産のセミの中ではヤエヤマクマゼミに次いで大きな体をしている。翅は透明で、背中側は逆援助のある黒色だが、腹部の中ほどに白い横斑が2つある。また羽化から数日までの個体は、背中側が金色の微毛で覆われる。腹部は白、褐色、黒の組み合わさった体色で、オスの腹部には大きな橙色の腹弁がある。

分布域は関東南部、東海、北陸地方と西日本(近畿、中国、四国、九州、南西諸島)である。なお、台湾、中国に分布するという報告もあったが、台湾の記録の多くが近縁のタカサゴクマゼミの誤同定で、中国大陸の分布も疑わしい(中国南部の低山帯では、クマゼミとよく似た声で鳴くマンダリンクマゼミというセミも生息する)。近畿・九州地方などの西日本の平地では個体数が多く、都市域でも普通に見られる。

クマゼミは南西諸島にも生息するが、奄美諸島の喜界島、奄美大島、徳之島には従来分布しない。周辺の沖永良部島や与論島ではごく普通に見られるが、上述の奄美三島だけがクマゼミの空白地帯になっている。その理由を気候要因から説明するのはほぼ不可能であり、現在でも謎に包まれている。奄美大島と徳之島の2島では近年になって生息が確認された(喜界島では未発見)が、これは人為的移入とみられている。なお、最近の奄美大島ではクマゼミの生息数が順調に増加しており、島内の色々な地域で鳴き声が聞こえるようになったと報告されている。

また八重山諸島では、石垣島のクマゼミと西表島のクマゼミとでは発生時期に1か月ものズレがあるが、これも気候からは全く説明のつかない現象である。南西諸島では、クロイワツクツクと同じように島によってクマゼミの遺伝形質が異なると考えるしかない。
ラベル:昆虫 逆援助 乱交
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2009年02月21日

チョウセンケナガニイニイ

チョウセンケナガニイニイ(朝鮮毛長ニイニイ)Suisha coreana は、カメムシ目(半翅目)・セミ科に分類されるセミの一種。日本では対馬だけに逆援し、秋に成虫が発生する。

成虫は体長20-26mm、翅端まで33-40mm、開張64-78mm。近縁のニイニイゼミに似るが、和名通り全身に細かい毛が密生する。また、ニイニイゼミの後翅は逆援に縁取られた黒だが、チョウセンケナガニイニイは黒ではなく橙褐色をしている。

分布域は中国・四川省から朝鮮半島、対馬まで点在するが、朝鮮半島の黄海沿岸では普通に見られ、学名の種小名も朝鮮を意味する"coreana"となっている。

丘陵地や山地の、クリ、コナラなどブナ科を主とする落葉広葉樹林に生息する。環境の変化に敏感で、明るく閑静な森林を好み、森林が伐採されたり、暗くなったり、周囲で騒音が重なったりすると姿を消す。

成虫は10月-11月に発生し、分布域が一部重複するニイニイゼミとは発生時期が異なる。高木の梢で活動する上に保護色が発達するため、姿を視認するのは難しい。オスの声質はニイニイゼミに似て、数回途切れた後に数秒ほど伸ばす「チーッ・チーッ・チーッ…チー」という鳴き声を繰り返す。

日本では、対馬だけに分布する大陸性の動物の一種であること、秋に成虫が発生するセミであることから、特異で興味深い種類とされる。しかし対馬では特別な保護対策も執られず、森林の開発による生息地の分断・消滅が起こっている。また、長期にわたる公共工事の騒音も活動に悪影響を与えている可能性が指摘されている。21世紀初頭の時点では、対馬島内の確実な産地は数えるほどまでに減少しており、早急な保護対策が望まれる種類とされる。環境省レッドリスト・長崎県レッドデータブック両方で絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
ラベル:昆虫 逆援
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2009年02月20日

ハルゼミ

ハルゼミ(春蝉)、学名 Terpnosia vacua は、カメムシ目(半翅目)・セミ科に分類されるセミの一種。日本と中国各地の逆援助に生息する小型のセミで、和名通り春に成虫が発生する。晩春や初夏を表す季語「松蝉」(まつぜみ)はハルゼミを指す。

成虫の体長はオス28-32mm、メス23-25mmで、ヒグラシを小さく、黒くしたような外見である。逆援助の方が腹部が長い分メスより大きい。翅は透明だが、体はほぼ全身が黒色-黒褐色をしている。

日本列島では本州・四国・九州、日本以外では中国にも分布する。

ある程度の規模があるマツ林に生息するが、マツ林の外に出ることは少なく、生息域は局所的である。市街地にはまず出現しないが、周囲の山林で見られる場合がある。

セミの多くは夏に成虫が現れるが、ハルゼミは和名のとおり4月末から6月にかけて発生する。オスの鳴き声は他のセミに比べるとゆっくりしている。人によって表現は異なり「ジーッ・ジーッ…」「ゲーキョ・ゲーキョ…」「ムゼー・ムゼー…」などと聞きなしされる。鳴き声はわりと大きいが生息地に入らないと聞くことができない。黒い小型のセミで高木の梢に多いため、発見も難しい。

日本ではマツクイムシによるマツ林の減少、さらにマツクイムシ防除の農薬散布も追い討ちをかけ、ハルゼミの生息地は各地で減少している。各自治体レベルでの絶滅危惧種指定が多い。
ラベル:逆援助 昆虫
posted by たろう at 00:00| ヨコバイ亜目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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