2009年02月24日

アブラゼミ

アブラゼミ(油蟬、鳴蜩、学名 Graptopsaltria nigrofuscata)は、カメムシ目(半翅目)・ヨコバイ亜目(同翅亜目)・セミ科に分類されるセミの一種。褐色の不透明な翅をもつ大型のセミである。


体長は 56-60mm で、クマゼミより少し小さい。頭部は逆援助より幅が狭く、上から見ると頭部は丸っこい。体は黒褐色-紺色をしていて、前胸の背中には大きな褐色の斑点が2つ並ぶ。セミの多くは透明の逆援助をもつが、アブラゼミの翅は前後とも不透明の褐色をしていて、世界でも珍しい翅全体が不透明のセミである。なお、この翅は羽化の際は不透明の白色をしている。

抜け殻はクマゼミとよく似ているが、わずかに小さく、全身につやがある。また、抜け殻に泥がつかないのも特徴である。

日本(北海道から九州、屋久島)、朝鮮半島、中国北部に分布する。 人里から山地まで幅広く生息し、都市部や果樹園でも多く見ることができる。

南西諸島にはアブラゼミと近縁なリュウキュウアブラゼミが生息する(後述)が、このセミも成虫・幼虫ともにやや湿度の高い環境を好むため、市街地にはあまり生息しない。


アブラゼミは北海道・本州・四国・九州の広い範囲に生息しているが、大都市や北日本の一部都市では環境の変化によって生息数が減少している。その一方で本州日本海側や九州の一部ではアブラゼミが減少しておらず、むしろ優勢な地域も存在する。これらは地域の環境や気候に左右される。

札幌では、昔は中心部(大通公園など)でもたくさんの鳴き声が聞かれたが、現在は全く聞かれなくなっている。この札幌での傾向は青森市でも同様であり、盛岡・仙台・長野などでもアブラゼミは激減している。アブラゼミは郊外・山地では全国的に普通に見られる(北海道・南西諸島を除く)が、近年、夏の暑さが厳しくない都市では市街地を中心に軒並み数を減らしている。

なお、札幌や青森では、昔から市街地ではアブラゼミしか生息していなかった(エゾゼミは森林性なので森や山の中に限って生息)ので、近年は夏になっても街中ではセミの声が全く聞こえなくなっている。また、仙台や長野は気候的にミンミンゼミの生息条件に合っている(夏が比較的涼しい・冬の湿度があまり高くないなど)ため、市街地ではアブラゼミを凌駕する勢いで増加している。
ラベル:昆虫 逆援助
posted by たろう at 10:00| ヨコバイ亜目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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