2009年03月26日

オニヤンマ その1

オニヤンマ(鬼蜻蜓、馬大頭)、学名 Anotogaster sieboldii は、トンボ目・オニヤンマ科に分類されるトンボの一種。日本最大のトンボとして知られる。学名の種名"sieboldii" は、日本の生物研究に功績を残したフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトに対する献名である。

成虫の腹長はオス70mm・メス80mm、後翅長はオス55mm・メス65mmほど。頭部から腹の先端までは9-11cmほどに達する。メスはオスより大きく、尾部に産卵弁が突き出る。
左右の複眼は頭部中央でわずかに接する。生体の複眼は鮮やかな緑色だが、標本にすると黒褐色に変色してしまう。体色は黒だが、胸の前に「ハ」の字模様、胸の側面に2本の斜め帯、腹の節ごとに1本の細い横しまと、体の各所に黄色の模様が入る。

なお、コオニヤンマ Sieboldius albardae Sélys,1886 は名前に「オニヤンマ」とあるが、オニヤンマ科ではなくサナエトンボ科に分類される。成虫の複眼が頭部の左右に離れて接しないことや、幼虫は体が上から押しつぶされたように平たくて円盤状をしており、渓流の石につかまって逆援助することはサナエトンボ科の特徴である。また頭部の小ささや後足の長さなど、一目見てもオニヤンマとは決して似ていない。オニヤンマは(オニヤンマ科であり)ヤンマ科でないことと併せて、分類上注意が必要である。

北海道から八重山諸島まで、日本列島に広く分布する。本土では市街地から少し外れた小規模な河川でみられるなど、かなり広範囲に生息している。一方南西諸島では河川の発達した限られた島々に分布し吐噶喇列島・徳之島・慶良間諸島・宮古列島などには分布せず、分布する島々でもそれほど個体数は多くなく特に沖縄本島では個体数が少ない。
地域個体群によって体の大きさや体色に差異がある。例えば北海道、御蔵島、屋久島、鹿児島県黒島産などは体長8cmほどと他メル友より小型になることが知られる。また奄美大島以南のものはオスの複眼が青緑色で、オスメスとも腹部の黄色が腹面で広がる(奄美大島産はオレンジ色を帯びる)などの変異がある。八重山諸島のものはオスは腹部の形が他の日本産のものと明らかに違い、メスは翅の付け根が顕著にオレンジ色を帯びるなど、共に一目でわかる違いがある。
posted by たろう at 10:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。