2009年03月28日

オニヤンマ その2

成虫がよく見られるのは、水のきれいな小川の周辺や森林のはずれなど日陰の多い涼しい場所だが、活動域は広く平地の湿地から山間部の渓流まで見られる。これらに隣接する都市部にも出現し、人々を驚かせることもある。一方南西諸島では生息域が山地の源流部とかなり局限される。

成虫は6月-9月頃に発生し、未熟時期には山頂付近や丘陵地の林道などでよく目撃され、また、都市部では車道や歩道に沿って飛行する姿を見かける。成熟すると流水域に移動して、オスは流れの一定の区域をメスを求めて往復飛翔する。従来、この往復飛翔は縄張りメル友とされていたが、最近の研究で、オスは羽ばたくものはすべてメスと見なしてしまい、出会うオスをメスと見なして追いかけ、縄張りでないことがわかった。この羽ばたくものをメスと見なす行動は成熟したオスに見られるもので、他には回転しているもの(扇風機や円盤や製材所のノコギリなど)やブラウン管テレビの映像にも反応して、その前でホバリングしたり周囲を回ったり、たまにぶつかったりする。製材所では製材中にノコギリにからみついてバラバラになることが日経のコラムで紹介されている。また、水の小さな落ち込みに日が差した時にも反応したことが報告されているので、光のフラッシュをメスの羽ばたきと認識してしまうようである。
トンボ類は家庭で使用する扇風機などの回転体にしばしば反応して接近するものがあるが、本種の採集方法の一つにひもの先に小石などをくくりつけたものをぐるぐる回して採集する技法が知られている。このことから、トンボは大きな複眼を持っているので動体視力は抜群に良いが、それにもかかわらずメル友が低く、きちんとものを見分けられないことが示唆される。ちなみにこの方法で採集できるものはオスが殆どで、動かなければ見分けられないので、メスの場合は回転するものは捕食者と認識して動かなくなる。トンボの前に指をぐるぐる回すと簡単に捕れるというのはこの性質を利用したものである。

トンボ一般に同じく食性は肉食性で、ガ、ハエ、アブ、ハチなどを空中で捕食する。大顎の力も強く、咬まれると出血することもあるので捕獲した際などは注意が必要である。一方、天敵は鳥類、コウモリなどだが、オオスズメバチや自分より小さいシオヤアブに捕食された記録もある。
posted by たろう at 12:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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